宿泊前の注意事項
お泊りになる前にお読みください。
- ホテル立山は、標高2,450mの特殊な環境に建つホテルです。
気圧が低いため、健康な方でも高山病の症状が出る場合があります。 - 特に心臓病、高血圧等の持病をお持ちの方、妊娠中の方、乳児をお連れの場合、かかりつけの医師にご相談の上、体調を整えてお越しいただくことをお勧めします。
- 常用薬を忘れずにお持ち下さい。
- 体調が悪化した場合、ホテルとしても出来る限り対応させていただきますが、医師および救急車は待機しておりませんので、救急搬送にかなりの時間を要することをお含み下さい。
- 客室はすべて禁煙です。
【喫煙可能場所】※ホテル立山ご宿泊のお客様対象
・喫煙コーナー(3F大浴場前)
ホテル立山まではマイカーでおこしいただけません。
- 立山黒部アルペンルート立山駅~扇沢駅の間はマイカー乗り入れ禁止です。
- 富山側からお越しの場合は、立山駅で駐車し立山ケーブルカーにご乗車いただきます。
- 信濃大町側からお越しの場合は、扇沢駅で駐車し関電トロリーバスにご乗車いただきます。立山駅前、扇沢駅前にそれぞれ駐車場がありますのでどうぞご利用ください。
宅配便をご利用の方
ご自宅からホテル立山宛のお荷物
立山黒部アルペンルート内は宅配区域外(宅配業者の車両が通行できない)のため下記の要領にてお送り頂きますようお願いいたします。(いずれの宅配業者も利用可能です)
※往復便の配送地域外です。
対象期間
4月15日~11月29日のご宿泊の方
- 11月の降雪期は、道路状況により受け付けできない場合もございますので、お問い合わせください。
- ご宿泊日の4日前までに発送ください。降雪ならびに交通機関の状況により、到着日時が変動する場合があります。
(特に4月~5月中旬、11月は余裕をもって発送をお願いいたします)
- 降雪ならびに交通機関の状況により、到着日時が変動いたします。ご宿泊日の4日前までに発送ください。
- 配達日の指定は、なさらないでください。
- お電話での問い合わせはホテル立山フロント(TEL:076-463-3345)までお願いいたします。
注意点
-
お荷物送付の際、備考欄または空欄に下記を必ずご記入ください。
①宿泊予約者様のご氏名(団体の方は団体名、グループの方は代表者名)
②ホテルの宿泊日、
③個数(○個口) - 立山黒部サービス株式会社への直接の持込は承っておりません。
ホテルからの宅配便
ホテル立山売店にて申し受けております。(ゆうパック)
11月中旬まで受け付けています(年によって前後します)。
その他、ご不明な点がございましたら、ホテル立山フロント(TEL:076-463-3345)までお問い合わせ下さい。
自然環境
気圧760hPa(室堂での平均値)
平地の平均気圧が1,013hPaですから、 平地の約4分の3しかありません。 そのため、写真のようにポテトチップスの袋が風船のようにふくらみます。空気が薄いため、階段の登りや急激な動作をすると、息切れがしますので、あわてずゆっくりと行動してください。
また水は沸騰しても温度が92℃以上には上がりません。通常の方法では、米をいくら長時間炊いても、おいしいご飯はできないため、 当ホテルでは特殊な圧力釜で炊飯しています。
気温と積雪
気温は平地と約15℃違い、夏、平地で35℃の時、室堂は20℃前後、平地の春先の気温になります。積雪量は、平均7~8m、吹き溜りとなる大谷で、20mに及ぶことがあります。
室堂平の平均気温
※2014~2023年
月日 | 最低気温 | 最高気温 |
---|---|---|
4月上旬 | -5.5 ℃ | 7.2 ℃ |
4月中旬 | -4.4 ℃ | 6.1 ℃ |
4月下旬 | -1.2 ℃ | 7.6 ℃ |
5月上旬 | 0.1 ℃ | 8.7 ℃ |
5月中旬 | 3.1 ℃ | 11.0 ℃ |
5月下旬 | 3.9 ℃ | 11.8 ℃ |
6月上旬 | 5.0 ℃ | 12.9 ℃ |
6月中旬 | 6.3 ℃ | 13.4 ℃ |
6月下旬 | 7.9 ℃ | 14.4 ℃ |
7月上旬 | 10.1 ℃ | 15.6 ℃ |
7月中旬 | 10.7 ℃ | 16.8 ℃ |
7月下旬 | 12.3 ℃ | 18.6 ℃ |
月日 | 最低気温 | 最高気温 |
---|---|---|
8月上旬 | 13.1 ℃ | 20.0 ℃ |
8月中旬 | 12.4 ℃ | 18.5 ℃ |
8月下旬 | 12.0 ℃ | 17.4 ℃ |
9月上旬 | 10.8 ℃ | 16.6 ℃ |
9月中旬 | 8.9 ℃ | 15.4 ℃ |
9月下旬 | 7.4 ℃ | 14.5 ℃ |
10月上旬 | 4.9 ℃ | 12.3 ℃ |
10月中旬 | 2.5 ℃ | 9.8 ℃ |
10月下旬 | -0.6 ℃ | 7.6 ℃ |
11月上旬 | -1.7 ℃ | 5.8 ℃ |
11月中旬 | -4.5 ℃ | 2.9 ℃ |
11月下旬 | -6.1 ℃ | 1.4 ℃ |
高山植物の成長 ~一踏み十年~
山では平地と違い、厳しい自然条件のため、一度踏むと、最低10年は復元しないといわれています。バラ科のチングルマはマッチの軸木位になるまでに30年かかります。ハイマツもまた直径10cm程度になるのに30年かかります。
特別天然記念物 雷鳥
国の特別天然記念物、富山県の県鳥です。雷鳥は冬でも高山で暮らす日本で唯一の鳥です。雷鳥が日本にやってきたのはおよそ2万年前の氷河期です。その後、温暖になり大半の雷鳥は寒い北へ戻りましたが、ごく一部が日本の高山に残ったもので、氷河期の遺存種といわれています。
雷鳥は日本全体で約3,000羽生息しており、そのうち室堂平周辺1,070haには250~300羽が生息し、雷鳥の生息密度が日本で最も高い地域です。
立山の雷鳥は、あまり人を恐れません。立山では古くから、雷鳥を「神の使い」と呼び、大切にしてきました。そのため、人と雷鳥との間にこのような関係が作られたと考えられます。
立山の氷河
立山の西面には、氷河の浸食作用によってできたお椀状の谷、山崎カール(圏谷・けんこく)があります。 明治38年に日本に氷河があったことを証拠づける地形として発見され、発見者の山崎直方(やまさきなおまさ)博士の名を取って命名されました。 国の天然記念物に指定されています。
また、最近、立山で「国内初の現存する氷河」が発見されました。雄山東面の雪渓中の氷塊が、人工衛星によるGPSを使った調査により、ゆっくりと流動する氷河であることがつきとめられました。 これまでは、ロシア・カムチャッカ半島の氷河が世界で一番南にあるとされていましたが、「世界で一番南にある氷河」が立山で発見されたことになります。
環境保全への取り組み
建物の特色
中部山岳国立公園の特別保護地区にあり、建物の位置・面積・高さ・外観などは自然保護の観点から周囲の景観を阻害しないよう厳しい規制のもと建設されました。
建設は、昭和43年に着工され、想像を絶する困難な工事が続けられました。約4カ年の歳月をかけ、昭和47(1972)年9月1日完成に至りました。その建設費は当時の一般平地ホテルの約3倍にものぼりました。
建物は、10mを超える積雪に耐えるよう柱を太く、 数多く配し、 外壁は鉄筋量を多く組み、平地の数倍厚くした構造壁になっています。また内外の極端な温度差から生じる室内の結露現象を防ぐため、外部コンクリート壁から30cmの空間を隔てて、その内部に部屋づくりをしています。
運営の工夫
- 電気長野県側の中部電力北大町変電所から送電線で扇沢に送られ、関西電力の関電トンネル内を経て黒部平の北陸電力黒部御前変電所に達し、これから立山トンネルの中を経てここ室堂へ給電されています。
- 水ホテル内の水はすべて立山トンネルの立山断層破砕帯を水源とする「立山玉殿の湧水」を使っています。 この水は環境省の名水百選に選ばれ、 常時4℃前後で適度なミネラルを含み、まさに立山の霊水です。この水は、厳冬期から春にかけ、山全体が凍結するため一時的に枯渇するため、湧出しはじめる6月下旬までの期間は、地獄谷にある別の水源から汲み上げております。ホテル全室に浴室が完備できないのは、このような事情からです。
- 暖房真夏の約40日間以外は常に暖房を施しております。 また冬期閉館中でも建物内部の凍結や寒気による破損を防ぐため、室温を5℃前後に保つようにしています。
自然環境への配慮
汚水を極力出さないように、食器の一部を現地で洗浄せず麓の当社物流センターへ搬入し、そこで洗浄しています。また、有効な汚水処理を行うため、大型の合併処理槽を設置し、自然に近い状態で環流しています。
使用する食材は、麓の当社物流センターで一次加工をほどこし、山中での調理の際、生ゴミが現地で発生しないようにしています。
わずかに発生したゴミはゴミ圧縮乾燥施設で減量化し、焼却せずに平地に運搬し公共の施設において処理をしています。
- 連泊ノークリーニングご協力のお願い
ホテル立山は標高2,450メートル、中部山岳国立公園内に建てられています。自然環境への影響をできるだけ抑え、廃棄物を削減するため、二泊以上ご宿泊のお客様に「連泊ノークリーニング」へのご協力をお願いしています。
立山の大自然を守り、後世に残していくため、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
客室の清掃、アメニティの交換などがご不要な場合は、フロントスタッフまでお知らせください。
- アメニティバー設置のお知らせ
環境保全等を目的として、アメニティバーをフロント横に設置しております。
お客様に必要な分だけお取りいただき、無駄な廃棄を減らし、プラスチックごみの削減へ繋げていきたいと考えております。
何卒ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。